今年の彼岸は桜が綺麗
神奈川県で、祖父のお墓参り
・お墓参りの時期:今年の春のお彼岸
・誰と:父と二人
・ 28歳/男性
父方の実家は神奈川県にあり、私の勤めているところからも程近いところに眠っているお墓があります。実家には幼い頃に何度か遊びに行った記憶があるものの、すぐに近畿地方へ父の転勤に伴って引っ越していったので、それ以来あまり遊びに行った記憶もありません。
高校くらいに一度行ったときに祖父とお話したのが最後になってしまいました。この春から転職することになり、関東に行くことになった私に付き添って、父も帰省してきましたので、久々にじいちゃんに会いに行こうということになり、お墓参りにいってきました。
ちょうど春の彼岸ということもあって、かなりの人手で父も私も驚きましたが、同時にそんなに頻繁にお墓に参っていないことに気づいて、周囲の人が丁寧にお墓を掃除してお供え物を置くのを見ながらひそかに二人で恥じていました。
今年の彼岸は桜が綺麗で、父と二人で歩きながら昔話に花を咲かせました。そういう思い出話も彼岸につきものですね。
いつものように母方の菩提寺へ
東京都で、母方の祖父母と祖先のお墓参り
・お墓参りの時期:今年の春の彼岸
・誰と:両親と私で
・39歳/男
母方の祖母は5年前に亡くなりました。ですから今は、3回忌法要がすんで次は7回忌を待つというところです。祖母が亡くなったのは8月。ですから葬儀をはじめ年忌法要は夏の盛り。礼服の背中が汗でびっしょりになるのが、祖母の法要でもあります。
お彼岸にはいつも、母方のお寺に家族でお参りしています。というのは、父の実家は地方で、家からは遠いのです。父も「それで、どちらの先祖も供養できているんだ」という考え。さばけた人です。
さて、今年の春のお彼岸のこと。いつものように母方の菩提寺へったのですが、そのとき母は、お墓に供える花に「桜」を用意していました。桜の切り枝です。母は事前に、なじみの花屋さんに桜を注文しておいたとのこと。これは初めてのことでした。
母はこう言いました。「お母さんの命日は8月で暑い盛り。けれどお母さんは夏はきらいだった。春が好きで、桜が大好きで、私がこどものころは毎年、上野のお花見を楽しみにしていたの。だから、その一番好きなお花をお母さんに見せてあげようと思って」母はきっと、祖母が亡くなってからずっとそのことを考えていたのだと思いいます。
ほかのお墓に型通りの仏花が並ぶ中、うちのお墓の「桜」はきわだって異色でした。わたしは「これが供養というものだ」と、母に教わった気がしました。